離婚協議書の作成について 慰謝料の支払い、共有財産の分与、お子様の親権、養育費を記載する


離婚協議書の作成方法

離婚が決まったら自分も相手も色々と手続きや今後の取り決めをしなくては
なりません。
慰謝料の支払い、共有財産の分与、お子様の親権、養育費などが挙げられますが
その決定した事項を記載してお互いに交わす契約書が「離婚協議書」です。

■協議書を作成するメリット

・お互いに交わす契約書ですので法律の専門家に相談しなくても自分たちだけで
簡単に作成することが可能

・当人同士の作成なので弁護士、行政書士等への依頼費用がかからない

・作成した「離婚協議書は」公証役場へ提出すれば公正証書にもなる

■作成に伴うデメリット

上記のように自分たちだけで比較的容易に作成できる反面、詳細な内容が
記載漏れ、記載不備または認められない内容により無効となるケースが多く
見られます。そうならないためにも記載しなければならない事項をよく調べて
効力のある協議書にする必要があります。

■作成の際に記載しなければならない(記載すべき)事項

お互いの取り決めの状況により変わってきますが一般的記載事項の5項目

①慰謝料の支払いについて

②お子様の親権について

③養育費の支払いについて

④お子様との面会などの期間や日数などについて

⑤財産分与や年金の分割について

■無効にならない離婚協議書を作成するには

①あいまいな表現をしない

例を挙げますと慰謝料として100万円の支払いと決めたとします。
誰が、いつ(期間若しくは日付)、いくら(一括なのか月毎なのか)、目的(慰謝料として)を
詳細に記載しましょう。
月日が経過し、例えば弁護士などを通じて慰謝料の請求があった場合などに
上記の記載がない協議書で支払った、支払われていないと問題が生じても、100万円が
なんの請求だったのか、期間は決められていたのかという水掛け論を避けるためです。

②公序良俗に反する事項

簡単に表現しますと、一般論として認められないような常識的ではない内容の表現は
無効となる場合がほとんどです。
例えば相手は慰謝料として1億円を支払う、というような内容です。
いくら相手が支払うといっていたのに支払われていないと訴えても社会的常識から
かけ離れた妥当性のない金額等の記載は認められません。

③第三者に関する事項

要するに離婚協議書は当人同士の取り決めですから、相手の父親が代わりに200万円
支払う、家の購入資金として私の親が出した1000万円を支払うなどという当人以外の
内容の記載もすべて無効になります。

容易に作成できる反面、公正証書と違って支払いの滞りなどが発生した場合の
強制執行効力はありません。
ですが最近ではインターネットで無効とならないような協議書の様式も販売されて
いますし、比較的低予算で作成を代行してくれる専門家も多数いらっしゃいます。
ご自分での作成が難しいと思う方は相談してみるとよいかもしれません。


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